秘境 奥日光のキャンプ場
2022年9月26日(月)、栃木県日光市にある菖蒲ヶ浜キャンプ村に一泊二日のソロキャンプに行ってきました。
日光市といえば徳川家康を祀る日光東照宮や華厳の滝などの名所が存在する観光地として有名です。
菖蒲ヶ浜キャンプ村は日光市内の東武日光駅から車でおよそ35分。
いろは坂を登った先の奥日光と呼ばれる秘境エリアにあります。
標高2,486mの男体山の麓、中禅寺湖のほとりにあるキャンプ場です。
日光は紅葉の名所としても有名ですからシーズンになると周囲の山々がきれいに彩られて見頃を迎えます。
そのため紅葉の時期は毎年多くのキャンパーが訪れる人気のキャンプ場です。
筆者が訪れたときはまだ紅葉の時期ではありませんでしたがそれでも風光明媚なロケーションは感動ものでした。
それでは筆者が実際に利用して感じた菖蒲ヶ浜キャンプ村の魅力と注意点について詳しく紹介していきましょう。
キャンプ場ぶらり散策
サイト
サイトは全面フリーサイトです。
車の乗り入れはできないので荷物は駐車場からサイトまで運ぶ必要があります。
管理棟の前にはリヤカーが用意されているので荷物の運搬はそれほど苦ではありません。
バイクは駐車場ではなく管理棟の隣にあるスペースに停められます。
サイトは大きく分けて3つのエリアがあるので簡単に特徴を紹介します。
①7月8月限定エリア
湖沿いの林間サイトです。
7月1日から8月31日までの期間限定で利用可能です。
駐車場から一番近いサイトなので荷物を運ぶ距離が短くてすみます。
②林間サイト
管理棟から奥に進んで橋を渡ると左手に見えてくるエリアです。
開村から閉村まで利用可能です。
湖沿いのエリアは見晴らしがよくファミリーなどの利用者が多かったです。
逆に湖から離れた奥まったエリアはソロの方が静かに過ごすのに適しています。
③砂浜サイト
岬の突端にある地面が砂地のサイトです。
開村から閉村まで利用可能です。
木々がなく視界を遮るものがないため見晴らしを最優先したい方におすすめです。
開放感のあるエリアですが遮蔽物がないため風の影響を最も受けやすいです。
筆者は砂浜サイトを利用しました。
地面が砂地のうえに強風の影響を受けやすいエリアなのでペグは長めで頑丈なものを使用することをおすすめします。
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管理棟・売店
キャンプ場に到着したらはじめに管理棟で受け付けを済ませましょう。
スタッフから注意事項などの説明を受けた後リストバンドを手渡されます。
手続きを済ませた証になるのでキャンプ場を利用している間は着用するようにしてください。
売店は管理棟から奥に進んで橋を渡ると右手に見えてきます。
薪、ビール、調味料、カップヌードルなどが置いてありましたが品数は多くありません。
売店前には自動販売機が2台あります。
薪は大サイズで900円です。
トイレ・炊事場
トイレは売店の近くにある1ヶ所だけです。
洋式水洗トイレで男女別々になります。
ウォシュレット付きではありませんがしっかり清掃されていて快適に使用できました。
隣には男性用の小専用トイレがあります。
炊事場はテントサイトとバンガローサイトに1つずつあります。
それぞれの炊事場には蛇口が16個あるので混雑することは少なそうです。
菖蒲ヶ浜キャンプ村の魅力
魅力① 神秘的な湖畔のキャンプ場
その昔、下野の国(栃木県)の男体山の神と上野(こうずけ)の国(群馬県)の赤城山の神が中禅寺湖を巡り争った。
男体山の神は大蛇(オロチ)、赤城山の神は百足(ムカデ)に化身して戦った。
この地域にはこんな神話が鎌倉時代から伝えられています。
菖蒲ヶ浜をはじめ戦場ヶ原、赤沼ヶ原、歌ヶ浜といった中禅寺湖周囲の地名はその神話に由来しているそうです。
こういった古来の神話伝説が残る地はどこも神秘的な空気に包まれているように思うのは筆者だけでしょうか。
山梨県の四尾連湖も同じように神話伝説が残る地でした。
そのミステリアスな雰囲気は時が経った今でも鮮明に覚えています。
中禅寺湖のほとりに立って景色を一望したとき四尾連湖と似た神秘的な雰囲気を感じました。
逆に言えば人の心を魅了する何かがその地にあるからこそ神話が生まれるのかもしれません。
少しオカルトチックな話になってしまいましたが、神話伝説が残るような歴史ある地でキャンプができるなんて貴重な経験だと思います。
魅力② 夏キャンプに最適
中禅寺湖は標高1,269mの高さにある日本で一番高所にある湖です。
一般的に標高が100m高くなると気温は0.6℃低くなると言われます。
つまり中禅寺湖は平地に比べおよそ7.5℃も気温が低くなります。
夏は涼しくて快適に過ごせるキャンプ場といえますね。
逆に気温が低くなる時期は防寒対策などの備えを忘れないようにしましょう。
魅力③ 有料でアーリー可能
宿泊の場合は通常13時からのチェックインですが、早めにチェックインしたい方は有料(800円)でアーリーチェックインが可能です。
アーリーチェックインの開始時間は菖蒲ヶ浜キャンプ村の公式Twitterで確認できます。
筆者は10時頃にチェックインしました。
平日で利用客が少なかったこともありますが、通常より早い時間なので混雑する時間帯をうまく回避できました。
一日をゆったりと過ごすことができたのでアーリーチェックインを利用して大正解でした。
魅力④ 名所巡り
キャンプ場の周辺には観光名所がいくつかあるので紹介します。
キャンプ場から徒歩10分。奥日光の三大名瀑の一つ。
戦場ヶ原
キャンプ場から車で15分。標高約1,400mにある日本を代表する高層湿原。
明智平展望台
キャンプ場から車で36分。男体山、中禅寺湖、華厳の滝などが一望できる日光を代表する絶景スポット。
キャンプを楽しみつつ名所巡りで見聞を広める。
そんな過ごし方も魅力的だと思います。
竜頭の滝はキャンプ場から歩いて10分なので散歩がてら気軽に訪れてみてください。
菖蒲ヶ浜キャンプ村の注意点
注意① 予約不要ゆえに
菖蒲ヶ浜キャンプ村は予約不要のキャンプ場です。
そのため入場は早いもの勝ち。
連休や紅葉のピーク時は午前中で受付終了になることもあるとホームページに記載があります。
また混雑時は荷物を運ぶためのリヤカーが足りなくなり順番待ちの列ができることもあるようです。
人気のキャンプ場なので混雑が予想される日時はなるべく避けたほうが無難でしょう。
注意② タープは別料金
利用料は大人一人1,500円(税込)とリーズナブルです。
しかしタープを使用する場合は別途1,700円(税込)の料金が発生します。
今回はタープを使用したのでソロキャンプにしては少し割高になりました。
一泊二日の合計金額4,000円
タープを使わなければ2,300円なのでお手頃価格だと思います。
真夏で直射日光を避けるなどの理由がなければタープは不要のキャンプ場です。
注意③ 強風に注意
標高1,269mの高さにあるキャンプ場なので強風に注意が必要です。
特に砂浜エリアは風を遮るものが何もないので気をつけてください。
実際に筆者がタープを張るときは強い風が吹いていて設営に苦労しました。
ただ事前に強風への備えをしていたので大きな問題はありませんでした。
強風対策を怠ると自分だけでなく周囲にも迷惑をかけてしまいかねません。
強風時のタープ設営のコツや強風対策を考慮した道具選びなどは事前に調べておくことをおすすめします。
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まとめ
魅力② 夏キャンプに最適
魅力③ 有料でアーリー可能
魅力④ 名所巡り
注意① 予約不要ゆえに
注意② タープは別料金
注意③ 強風に注意
男体山をはじめとした雄大な山々に囲まれた中禅寺湖。
その風光明媚な景色は古来から多くの人の心を魅了してきたのかもしれません。
言い伝えとはそういう土地だからこそ伝わるのだと思います。
紅葉のピークはさらに素晴らしい景色を見せてくれるのかと思うと楽しみでしかありません。
10年後20年後もそのままの姿であり続けてほしいと願うキャンプ場でした。
(上段左)キャンプ場入口。バス停と看板が目印
(上段中)秋篠宮殿下による御歌
(上段右)敷地内を流れる湯川
(中段左)ゴミ捨てはしっかり分別
(中段中)最寄りのスーパーは車で8分
(中段右)砂浜サイトの突端
(下段左)テントから見た景色
(下段中)電灯のない砂浜サイト
(下段右)焚き火で焼き鳥を焼く幸せ
補足
キャンプ費用内訳(交通費除く)
項目 | 費用 | 備考 |
宿泊料金 | 4,000円 | 1泊2日(タープ料金1,700円・アーリー料金800円込み) |
薪料金 | 900円 | 大サイズ |
食費 | 3,081円 | |
合計金額 | 7,981円 |
周辺施設
種別 | 名称 | 所要時間 | 備考 |
スーパー | MIMURAYA | 車8分 | 個人経営のこじんまりしたスーパー |
コンビニ | ヤマザキYショップ奥日光店 | 車9分 | |
温泉施設 | 中禅寺金谷ホテル | 車3分 |
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