天空キャンプを初体験
2022年5月31日(火)、長野県上伊那郡中川村にある陣馬形山キャンプ場に2泊3日のソロキャンプに行ってきました。
標高1,445mの山上にある陣馬形山キャンプ場は別名『天空のキャンプ場』とも呼ばれ、展望台からの景色はまさに絶景。
アニメ『ゆるキャン△』の舞台にもなり今ではたくさんのキャンパーが訪れる人気スポットです。
その人気の理由や訪れる前に知っておきたい注意点など、実際に利用して感じたポイントをまとめました。
キャンプ場ぶらり散策
サイト
サイトは360(サンロクマル)、空(KU)、森(MORI)の3種類があります。
サイトごとに高さが異なり最下段から森、共有広場、空、360の順番で段差が高くなっていきます。
私が利用した360は最上段にあるので一番見晴らしがよいサイトです。
中央アルプスと南アルプスを一望できるのはこのサイトだけ。
テントから絶景を楽しみたいという方は360が断然おすすめです。
特に中央アルプス側のサイト入口付近はテントから夜景を見渡せるため人気のエリアです。
フリーサイトなので人気の設営ポイントは早いもの勝ちです。
私はチェックイン時間の30分前くらいに到着しましたが残念ながら人気の設営場所はすでに埋まっていました。
共有広場
共有広場には炊事場と灰捨て場があります。
炊事場はしっかり清掃されていて快適に使用できました。
流し台は10ヵ所くらいあるので利用者が多い時でも混雑することはなさそうです。
食器洗剤などは常備されていません。
灰捨て場にはふるいが用意されているので炭と灰に分けてから別々に捨てるようになっています。
炭を捨てる際はしっかりと鎮火したのを確認してから捨てるようにしましょう。
炭壺や火消し袋などがあるとスムーズに処理できますので一つは持っておくことをおすすめします。
管理棟
キャンプ場の受付けや売店はこちらです。
受付にいる男性スタッフの方には丁寧な対応をしていただき好感が持てました。
売店には炭、氷、薪、アルコール類、地元のジュースやお菓子などが販売されていますが品数は多くありません。
必要なものはあらかじめ用意しておくことをおすすめします。
ペグや焚き火シートを持っていない方はこちらで貸し出しも行っています。
薪はコンテナ(箱)に自分で詰めていくスタイルです。
量り売りではないので詰め込んだもん勝ち!
貧乏性な筆者は隙間がないくらいびっしりと薪を詰め込みました。
少しでも多くの薪を詰め込むコツは入口付近にある薪割り台(キンドリングクラッカー)を使って薪を適度な大きさに揃えてやることです。
そうすることでコンテナに詰めたときの隙間が小さくなってより多くの薪を入れることができます。
トイレ
キャンプ場のトイレは管理等の隣にある1ヵ所のみです。
トイレはきれいで清潔、建物自体も新しくてきれいでした。
水洗式、トイレットペーパー完備、暖房便座つきで快適に使用できました。
展望台
360サイトから陣馬形山の頂上に通じる階段を登っていくと展望台にたどり着きます。
展望台は陣馬形山キャンプ場に来たら必ず訪れてほしい場所です。
極上の絶景が楽しめます。
双眼鏡が設置されているので殿様気分で街の様子を眺めてみるのもよいでしょう。
陣馬形山キャンプ場の魅力
魅力① 展望台からの絶景
展望台からは南アルプスと中央アルプス、そして日本で最も大きな谷といわれる伊那谷が一望できます。
個人的には階段を登って左手に見える中央アルプス側の眺めが気に入ってます。
青い空、中央アルプス、上伊那郡の街並みからなる景色が本当に素晴らしかったです。
初めてふもとっぱらを訪れたときの青い空、雄大な富士山、広い草原に近いインパクトがありました。
絶景の種類でいうならば、ふもとっぱらは『開放感』、陣馬形山は『抜けるような爽快感』という表現が近いかもしれません。
日中もいいですが夜はまた違った絶景を見ることができます。
上を見上げれば満天の星空眼下には伊那谷に広がる街の夜景が楽しめます。
標高1,445mの高さから見上げた星空の迫力、そして天空から見下ろす街明かりに圧倒されました。
絶景を眺めながら静かにお酒をチビチビやるのが筆者のキャンプスタイル。
ウィスキーを入れたスキットルを片手に展望台で最高の贅沢を味わいました。
この贅沢な時間の過ごし方を求めて多くのキャンパーは陣馬形山まで足を運ぶのかもしれません。
魅力② れんぱく割がお得
陣馬形山キャンプ場には連泊滞在で2日目以降のサイト料金が半額になるお得な制度があります。
実際に今回の宿泊は2泊3日の連泊だったので2日目のサイト利用料が半額に割り引かれていました。
1泊目2000円+2泊目1,000円(←半額)+入場料1,000円/泊×2=合計5,000円
連泊が可能な方にとってはうれしい割引サービスです。
ただし土日の連泊・GW・夏休み・各3連休などの繁忙期は利用できません。
ちなみに陣馬形山キャンプ場は2021年から有料のキャンプ場として運営されています。
陣馬形山キャンプ場の注意点
注意① 通行止めに注意
キャンプ場がある陣馬形山の頂上に向かうルートはいくつかありますが、私が訪れたときは一本のルートしか開通していませんでした。
その他のルートは土砂崩落、豪雨、橋梁工事のため通行止めでした。
橋梁工事のルート以外は開通の時期も不明です。
そのため車やバイクで訪れる方は、ナビの案内通りに向かうと通行止めで通れない可能性があります。
通行止めの詳しい情報は中川村の公式ホームページに掲載されているので事前に確認するようにしましょう。
ちなみに筆者が通ったルートは以下です。
中川村役場~美里地区~山頂ルート
中央自動車道の駒ヶ根ICを降りてからスーパーのチャオと中川村役場を経由してキャンプ場に向かうようにナビで設定しました。
峠道に入ってからはいくつか分かれ道がありますが、案内板の示す道を通れば問題なくたどり着けます。
注意② 高地の厳しい自然環境
キャンプ場は標高1,445mの山上にあるため強風や落雷などに注意が必要です。
管理人さんいわく、陣馬形山はよく落雷が発生するそうです。
そのときは管理棟に避難するよう事前に説明を受けました。
また強風に対しては以下のような説明がありました。
焚き火をする場合は陣幕があると火の粉があおられずらくなるだけでなくリフレクター効果も期待できるのでおすすめです。
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個人的に大変だったのは昼と夜の寒暖差です。
5月下旬の気温ですが持参した温度計で日中はおよそ24℃、夜中は9℃くらいまで冷え込みました。
昼間は高地特有の日差しの強さもあって実際の気温よりも体感温度は高く感じました。
服装は半袖一枚に素足でサンダル履きのスタイルで十分でしたし顔や腕が日焼けするほど日差しは強かったです。
一転して夜はネックウォーマー、厚手の靴下、ホッカイロ2枚を装備し、それでも不十分でバイク用のレインスーツを着用して寒さをしのぎました。
強風のため体感温度は実際よりもさらに低く感じられました。
陣馬形山キャンプ場を訪れる際は強風対策と防寒対策は必須です。
注意③ 花粉(?)にご用心
直接キャンプには関係ないかもしれませんが念のための注意喚起です。
私はバイクをキャンプ場の駐車場に駐車していましたが、帰るときに車体を見て驚きました。
バイクのいたるところに大量の黄色い粉が付着していたのです。
おそらく飛散した花粉と思われますが、バイク全体に黄色い粉が付着していてゾッとしました。
そのときの気候など時期的な要因もあるとは思いますが気にされる方は車体を覆うシートを持参することをおすすめします。
シートを被せて駐車しておけば車体が汚れる心配はありません。
私はそのままバイクに乗って帰ることもできず、30分くらいかけて黄色い粉を拭き取ってから帰路についたことは言うまでもありません。
まとめ
魅力② れんぱく割がお得
注意① 通行止めに注意
注意② 高地の厳しい自然環境
注意③ 花粉(?)にご用心
陣馬形山キャンプ場は、その人気の高さも納得の魅力的なキャンプ場でした。
もちろん厳しい自然環境や、人里離れた場所ゆえの不便さ、通行止めによるアクセスの悪さなどの注意点はあります。
しかし、そのマイナス要素が些細なことに思えてしまうほど、展望台からの360度大パノラマのインパクトは大きかったです。
みなさんもぜひ天空キャンプの抜けるような爽快感を味わってみてください。
予約はホームページから予約サイトにアクセスして申込みできます。
連休は混雑が予想されるので早めの予約をおすすめします。
(上段左)車やバイクは宿泊者専用駐車場へ
(上段中)荷降ろしのための専用スペース
(上段右)荷物の運搬に便利なリヤカー
(下段左)南アルプス側から昇る朝日
(下段中)キャンプ場から最も近いスーパー
(下段右)モーニング珈琲は至高のひととき
補足
キャンプ費用内訳(交通費除く)
項目 | 費用 | 備考 |
宿泊料金 | 5,000円 | 2泊3日(ソロ)・れんぱく割適用・駐車料含む |
薪代 | 1,500円 | 1500円/箱・900円/0.5箱 |
食費 | 5,377円 | |
合計金額 | 11,870円 |
キャンプ場の利用料金はこちら
陣馬形山キャンプ場公式HP(ホーム>キャンプ)
周辺施設
種別 | 名称 | 所要時間 | 備考 |
スーパー | 中川チャオショッピングセンター | 車46分 | |
カフェ | base camp COFFEE | 車39分 | |
温泉施設 | 望岳荘 | 車41分 |
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