車は金食い虫
節約すべきは幸福感に影響を与えない基礎的な支出と想定外の費用であることは節約のコツは幸福感を落とさないこと【準備編#8】でお伝えしたとおりです。
車を所有することはこの2つの支出に大きく関わってきます。
維持費(基礎的な支出)として税金、保険料、車検代、駐車場代がかかりますし、使用頻度が高ければ高いほど燃料代もかかります。
2021年上半期の新車販売台数ランキングで1位になったトヨタのヤリスで年間維持費をざっくりと試算した結果が以下の表です。
車種:ヤリス(G 1.5L CVT 2WD)
総排気量1.49L・車両重量1,000kg・燃費21.4km/L
自動車税 | 34,500円(税制改正前の税額) |
燃料代 | 70,500円(年間走行距離1万km・レギュラー150円/L) |
駐車場代 | 120,000円(毎月10,000円) |
車検代 | 47,000円(継続車検時) |
任意保険料 | 75,000円 |
合計金額 | 347,000円 |
維持費だけで少なくとも年間で35万円が必要であることがわかります。
車は傷つけたり故障したりした場合の修理費用(想定外の費用)も安くはありません。
コツコツと節約してきたお金が一気になくなってしまうこともあります。
まさに金食い虫です。
結論としては車を所有しないことが最も効果的な節約になります。
そんなこと言われてもうちは田舎なんだから車がないと生活できないよ
確かに住む環境によっては車なしの生活は現実的ではありません。
ここからはそれでも車が必要という人のために節約を意識した車選びのポイントを紹介します。
節約を意識した車選び
結論から先に述べると節約を意識するならば中古の軽自動車を買うことをおすすめします。
その理由は以下の3つです。
理由その1 リセールバリュー
書籍『本当の自由を手に入れる お金の大学』(著者:両学長)では次のように述べています。
お金持ちになりたければリセールバリューを意識して「これ以上は価格が落ちにくい物を買う」のが大事
引用元:本当の自由を手に入れる お金の大学(朝日新聞出版)
リセールバリューとは購入した物を再度販売するときの価格のことです。
新車は価格が下がりやすく3年後には約半分の値段になってしまいます。
そのためこれ以上は価格が落ちにくい中古車を買った方がよいと書籍ではすすめています。
車を買うのであれば売却価格を考慮に入れることでトータルで損をしにくくなるということです。
理由その2 税金
車の税金には主に自動車税と自動車重量税があります。
自動車税は車の排気量が大きいほど税額が高くなります。
自動車重量税は車の重量が0.5トン重くなるごとに税額が高くなります。
つまり排気量が少なく重量の軽い車を選ぶことが税金の節約になります。
小排気量で軽量の車といえば軽自動車です。
軽自動車と普通車のヤリス(総排気量1.49L・車両重量1,000kg)で自動車税と自動車重量税を比較すると以下のとおりです。
自動車税 | 自動車重量税 | |
軽自動車 | 10,800円 | 6,600円 |
普通自動車(ヤリス) | 34,500円(※1) | 16,400円(※2) |
(※1)税制改正前の税額
(※2)継続車検時の金額。初回登録時は24,600円
(※3)新車登録から13年以上経過すると税額が上がります
普通自動車よりも軽自動車の方が税金で優遇されていることが分かります。
エコカー減税対象車であればさらに自動車重量税の税率が減免されます。
理由その3 保険
車の保険には加入が義務づけられている自賠責保険と任意で加入する任意保険があります。
自賠責保険は25カ月契約の場合は自家用乗用自動車が22,210円、軽自動車が21,780円です。
わずかですが軽自動車の方が安くなっています。
任意保険も軽自動車の方が安い傾向にあります。
多くの保険会社では型式別料率クラスと呼ばれる算出方法を用いて保険料が決められています。
型式別料率クラスとは事故を起こしやすい傾向にある車種は保険料を高めに、そうでない車種は低めに設定する算出方法のことです。
軽自動車は以下の理由から普通自動車よりも保険料が安く抑えられています。
・車体サイズが小さく重量も軽いので相手に与える損害が少ない
まとめ
・普通自動車より軽自動車の方が経済的
節約を最優先するのであれば車は所有しないことです。
どうしても必要な人は中古の軽自動車を買うことをおすすめします。
最後に車が本当に必要か購入する前にもう一度考えてみてください。
もしかしたら自転車や原付バイクがあれば十分かもしれません。
たとえば週に1回の頻度で近所のスーパーまで買い物に行くのに車は必要でしょうか。
タクシーを利用した方がトータルで考えれば安上がりかもしれません。
最近ではカーシェアリングという便利なサービスもあります。
車があれば何かと便利なものですがその費用に見合うだけの快適さや幸福感を享受できているのかどうかがポイントです。
あくまでも幸福感を落とさないことが節約を持続させるための秘訣です。
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