NISAで節税して賢く運用しよう【準備編#10】

投資を始める前に【準備編】
投資を始めるなら必ず知っておきたい知識の一つがNISAです。後で後悔しないためにも初心者の方でも有効に活用できるよう基礎知識から具体的な活用方法までをまとめました

NISAとは

NISAは株式や投資信託などを売却して得た利益や受け取った配当金に対してかかる税金が免除される制度です。

国民の資産を貯蓄から投資へと促進させる目的で2014年から始められました。

所得税と住民税をあわせた20.315%の税金が免除されるのでそのメリットは大きいといえます。

イギリスのISA(Individual Savings Account)がモデルになっているためNISA(Nippon Individual Savings Account)という愛称がついています。

 

NISAは利用したほうがいいの?

結論から述べるとNISAは絶対にやったほうがいいです。

その理由をわかりやすく説明します。

たとえば株を売却して10万円の利益を得たとします。

通常はこの利益に対して20.315%の税金がかかるため手元に残るのは79,685円です。

しかしNISAを利用していればこの税金が免除になります。

つまり利益の10万円がそのまま手元に残るのです。

手続きも簡単で証券口座にNISA口座を開設するだけです。

SBI証券であればすでに証券口座を持っている方ならオンラインを利用して最短2営業日で無料で開設できます。

難しい手続きをすることなく無料で税金が免除になる制度がNISAですのでやらない理由がありません。

 

NISAの種類と違い

NISAには3つの種類がありそれぞれに特徴があります。

わかりやすく一覧表にまとめたので、まずはどのような違いがあるのかを理解しましょう。

一般NISA

2014年1月にスタートした少額からの投資を行う方のための非課税制度です。

ジュニアNISA

2016年度から始まった未成年者(0歳~19歳)を対象とした少額投資非課税制度です。運用管理者は、口座開設者本人の両親や祖父母になります。18歳までは引き出しできません。

つみたてNISA

2018年1月からスタートした少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。投資対象商品は、金融庁が長期・積立・分散投資に適すると判断した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されています。

一般NISA ジュニアNISA つみたてNISA
利用年齢 20歳以上 0歳~19歳 20歳以上
投資対象商品 株式・投資信託等 株式・投資信託等 一定の投資信託
非課税投資枠 120万円/年 80万円/年 40万円/年
非課税期間 最長5年 最長5年 最長20年
投資可能期間 ~2023年 ~2023年 ~2037年

 

NISAの注意点

NISAは絶対にやった方がいいことは間違いないですがメリットばかりではありません。

利用する際には以下のような注意点があります。

・口座開設可能数は1人1口座
・口座間移動や損益通算はできません
・つみたてNISAと一般NISAの併用はできません
・非課税投資枠は未使用分があっても翌年以降への繰り越しはできません
・一般NISAとジュニアNISAは非課税期間の終了後、新たな非課税投資枠への移管(ロールオーバー)による継続保有が可能です。ただし、つみたてNISAでは翌年の非課税投資枠に移すこと(ロールオーバー)はできません

ロールオーバーとは5年間の非課税期間が満了した後も翌年のNISA非課税投資枠へ金融商品を移す手続きのことです。

ロールオーバーは翌年の非課税投資枠を使用して資金を移動させるためNISAで新規に買い付けできなくなるので注意してください。

 

一般NISAとつみたてNISAのどちらを選ぶべきか?

一般NISAとつみたてNISAの併用はできないためどちらかを選ぶ必要があります。

それぞれに一長一短あるので自分にあった方を選びましょう。

たとえばつみたてNISAのメリットとしてあらかじめ金融庁が優良な投資対象商品を選別してくれています。

投資経験の浅い方でも安心して購入できるのでつみたてNISAは初心者の方におすすめといえます。

一般NISAは個別株の取り引きで成果を出しているベテランの方や毎月10万円(年間120万円)くらいを投資できる資金力のある方に向いています。

ちなみに筆者は以下のような理由から一般NISAを利用しています。

【理由1】
つみたてNISAは金融庁が投資対象商品を選別してくれるメリットはありますが、購入できる商品が限定されるデメリットがあります。幅広く商品を選びたい方や個別株でNISAをはじめたい方は一般NISAがおすすめです。 

【理由2】
つみたてNISAの非課税投資枠は年間40万円なので月々およそ3万3千円の積立てになります。その人の余力資金にもよりますが筆者はもう少し上限がほしかったです。

夫婦で一般NISAとつみたてNISAを利用する賢い方法もあります。

たとえば夫は一般NISA口座、妻はつみたてNISA口座を開設すれば2つを併用しているのとほぼ同じです。

夫婦でそれぞれのメリットを享受することができます。

 

おすすめのNISA活用方法

非課税投資枠はその年に使用したものは元には戻せませんし、未使用分があっても翌年以降への繰り越しはできません。

せっかくNISAを利用するのであれば節税効果が少しでも大きくなるように非課税投資枠は有効に使いたいものです。

 

どうしたら節税の効果を大きくできるのかしら? NISAで何を買えばいいの?

 

筆者はNISAで投資してよかった金融商品と、あまり効果を感じられず後悔した金融商品があります。

NISAにしてよかったと感じたのは大きなリターンが見込まれる金融商品です。

株などを売却したときの譲渡益や受け取った配当金にかかる税金は利益の大きさにかかわらず一律で20.315%です。

たとえば100万円の利益と10万円の利益にかかる税金を比べた場合、前者はおよそ20万円ですが後者はおよそ2万円です。

税金を免除されるなら2万円よりも20万円の方がお得ですよね。

つまり大きなリターンが期待できる株式などはNISAの恩恵を受けやすくなります。

逆に比較的リターンの小さな債券などはNISAの恩恵を受けにくいといえます。

実際に筆者は高配当株式ETFのSPYDと債券ETFのAGGを一般NISAで保有しています。

両者を比較すると、SPYDの方がリターンが大きいためNISAの節税効果を感じています。

ただし一般的にハイリターンな金融商品はリスクも高くなります。

元本割れなどしては元も子もありません。

NISAは利益があってこそ意味があることを忘れないでください。

 

まとめ

・NISAは株式の売却益や配当金にかかる税金が免除されるお得な制度
・一般NISAとつみたてNISAの特徴を理解して自分に合った方を選ぼう
・NISAはリターンの大きな金融商品で活用した方が効果的

ここまでNISAを紹介してきてちゃぶ台返しのようになってしまいますが、NISA制度は2023年で終了となります。

2024年からは新NISA制度が始まり制度全体が大幅に変更になります。

詳しくは別途ブログで紹介する予定です。

それではこれからNISAをはじめようとする人は新制度がスタートするまで待った方がいいのかというと、筆者はそうは思いません。

現行制度からNISAを始めて少しでも長く時間を味方につけることが賢明です。

投資はできるだけ早く始めるに越したことはありません。

参考:金融庁ホームページ NISA特設ウェブサイト
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/index.html
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